人生100年時代と言われるようになった現代では、1人1人が人生をどう生きるかというほか、財産管理とどう向き合っていくかというのも課題のひとつとなりつつあります。
今回は、財産管理の方法として知っておきたい商事信託について、また、家族信託との違いについて、簡単にご紹介していきたいと思います。
商事信託とは?家族信託との違いもチェック!
人生100年と言われる現代の課題のひとつとも言える財産管理の問題。
実際に、ご両親やご自分が年齢を重ねるにつれ、不動産の相続の問題や財産の管理方法などが家族の会話の中でも増えてきたという方も多くいらっしゃることと思います。
財産の管理を検討するにあたってまず知っておきたいのは、「商事信託」と「家族信託」の違い。
受託者が信託会社や信託銀行となる商事信託と家族や親族になる家族信託では、受託者の権限・財産管理の範囲・費用もそれぞれで異なりますし、メリットとデメリットも異なってきます。
商事信託
●受託者の権限の範囲が狭く、ケースによって異なる
●財産の規模が限られており、未上場株式や自宅不動産などが信託できない可能性がある
●管理費用・手数料・運用報酬などのさまざまなコストが発生する
家族信託
●受託者の権限の範囲は、契約内容によって柔軟な設定が可能
●株式や不動産など、管理ができる財産が幅広い
●法律家への報酬などが発生することはあるが、コストは比較的リーズナブル
知っておくと安心の商事信託のメリット・デメリット
受託者だけではなく、財産管理のために発生する費用や管理できる範囲などのさまざまな点が少しずつ異なる商事信託と家族信託。
一般的には、下記のようなものが、商事信託のメリットとデメリットとしてあげられます。
メリット
●トラブルの心配のない運用ができる
●専門知識に基づくきちんとした管理が徹底できる
●長期間でも確実に管理していける
●財産管理に関する諸々の精神的・身体的な負担がなくなる
デメリット
●費用がかさんでしまう可能性がある
●財産の種類が限定されてしまう
●審査に通らない可能性がある
ご家庭によっては、商事信託に向いているケースとそうでないケースもあるかもしれませんので、ぜひ、メリットとデメリットをおさえながら、よりよいと思える方法を選択していただければと思います。